毎週、スタッフの持ち回りでお届けする「サイゴン・街角風景」。 今週は、ベトナム人スタッフのMaruchanより、「日本風の新都市区『ウォーターポイント(Waterpoint)』の見学」のお話です。
南部メコンデルタ地方に位置するロンアン省はホーチミン市に隣接し、同市と地方を結ぶ玄関口として重要な役割を果たしています。2050年を見据えた2021~2030年のロンアン省開発計画マスタープランを承認する2023年6月13日付け首相決定第686号/QD-TTgでは、2030年までにドゥックホア郡(huyen Duc Hoa)、カンズオック郡(huyen Can Giuoc)、ベンルック郡(huyen Ben Luc)の3つの郡をそれぞれ第3級都市へ格上げする予定です。さらに、新たに誕生する「ドゥックホア市」「カンズオック市」「ベンルック市」は、ホーチミン市の衛星都市としての機能を担い、地域の発展に寄与することが期待されています。
ホーチミン市ビンチャイン郡に隣接し、同市の衛星都市の1つとして位置づけられるベンルック郡で、最大かつ最も近代的な都市区として注目されているのが、住宅開発大手ナムロン投資[NLG](Nam Long Investment Corporation)が建設中の日本風新都市区「ウォーターポイント(Waterpoint)」です。この新都市区は、広大な355haの用地に、タウンハウス、ショップハウス、戸建て住宅などの低層住宅やマンションに加え、商業施設、教育施設、医療施設、スポーツ施設といった多彩な付随施設を併設した、コンパクトシティとして計画されています。
弟が「老後は自然に囲まれた、落ち着きのある庭付き住宅に住みたい」と話したことをきっかけに、家族みんなで「ウォーターポイント」を見学しに行きました。ちなみに、NLGはホーチミン市に隣接する東南部地方ドンナイ省ビエンホア市(TP. Bien Hoa)でも、日本風の新都市区「イズミシティ(Izumi City)」を開発中です。この都市区は170haの広大な敷地に建設されるものですが、ドンナイ省はロンアン省と比べて人口が多く、インフラがより整備され、経済も発達しているため、「イズミシティ」の物件価格は「ウォーターポイント」を大きく上回っています。
<「ウォーターポイント」に到着すると、緑豊かな街並みが目の前に広がります。低い生垣が親しみやすく、温かみのある雰囲気を演出しています。生垣の間には、落ち着いた深緑色のエレガントなゴミ箱が巧みに配置されています。木々の陰には、クリーム色や茶色を基調とした日本建築らしい配色が特徴の、シンプルで美しい家屋が佇んでいます。>
<タウンハウスのモデルハウス。小さめの寝室3部屋を配置できます。>
<半戸建て住宅のモデルハウス。大きめの寝室3部屋を配置できます。>
<一戸建て住宅のモデルハウス。大きめの寝室4部屋を配置できます。午後2時頃の気温が上がる時間帯にもかかわらず、空気が爽やかで涼しく、甥たちは思う存分楽しそうに遊んでいました。>
「ウォーターポイント」の低層住宅は、購入者が自分の好みに合わせてカスタマイズできるよう、内装工事を行わず、躯体工事と外装工事のみが完了した状態で引き渡されます。一方、マンションについては、内装工事も完了した状態で引き渡されます。
低層住宅の中で最も手頃な価格の物件は、敷地面積6m×15m(90m2)の2階建てタウンハウスです。家主が提示する希望売却価格は32億VND(約1990万円)となっています。この物件の延べ床面積は100m2前後で、3ベッドルームのマンションの面積に相当しますが、価格はホーチミン市直轄トゥードゥック市や7区にある2ベッドルームの中級マンションの価格に匹敵します。
マンションについては、面積51m2の物件は希望売却価格の目安が11億VND(約680万円)からとなっています。(ソース:Batdongsan.com、2025年1月上旬時点)
「ウォーターポイント」は、ホーチミン市の中心業務地区(CBD)にある人民委員会庁舎(市役所)から約35kmの距離に位置し、バムコードン(Vam Co Dong)川のほとりにあります。ホーチミン~チュンルオン間高速道路を利用すれば、車で簡単にアクセスできる便利な立地です。ただし、高速道路を利用しても(ラッシュアワー時間外で)所要時間は少なくとも1時間以上かかり、かなり遠い印象があります。
このプロジェクトの物件は、ベンルック郡周辺で働く人々、在宅勤務や自営業の人々、定年退職者などにとって理想的なマイホームとなると言っても過言ではありません。一方、ホーチミン市のCBDで働く人々にとっては、現時点では「住む場所」として適切とは言えません。しかし、日本のパートナーである西日本鉄道との協力により、景観や街並みが日本風の落ち着きや繊細さを演出している点や、ホーチミン市のCBDから同じ距離に位置する他の新都市区と比べて物件価格が比較的低いこと、さらにベンルック郡の成長見通しを考慮すると、セカンドホームや投資物件として魅力的だと言えるでしょう。
「ウォーターポイント」では、すでに低層住宅やマンションの一部が購入者に引き渡されており、インターナショナルバイリンガル寄宿学校「EMASIプラス(EMASI Plus)」が開校しました。また、スーパーマーケット「サンハー(San Ha)」や総合クリニック「サイゴン・ウォーターポイント(Saigon Waterpoint)」も開業しました。さらに、子供用プレイグラウンド、プール、ジム、サッカーコート、テニスコート、バスケットボールコート、ヨットハーバー、越日友好会館などの各種施設も整備されています。
<インターネット上の「ウォーターポイント」の他の写真>
photo by Maruchan —————————— 今回は、ここまでです。 最後まで、お読みいただきましてありがとうございます。 今後とも、「ベ トナム株・経済情報」をよろしくお願いいたします。
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